PROJECT STORY
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PROJECT STORY #03
PROJECT STORY #03

PROJECT STORY #03

“頻発する自然災害による被害”の
「防災・減災」を提案。
社会全体のレジリエンスを高める挑戦。

地震、台風、水害などの自然災害は、地域や企業に大きな被害をもたらす。しかし、災害そのものを防ぐことは難しい。従来、保険会社は「保険」を通じて、災害発生後の対応を行ってきたが、リスクに直面する前に、可能な限りリスクを回避し、損害を軽減するための備えをする「防災・減災」の提案も必要不可欠と考える。リスクを「防ぐ・減らす」ことにより、地域や企業の回復力を高め、安心を届ける。そのためのプラットフォームとして開発されたのが「SORAレジリエンス」だ。今回の対談では、SORAレジリエンスを通じて社会全体のレジリエンスを高めることに挑戦する二人が、今日までの歩みと目指す未来を語る。

SPEAKER PROFILE

尾瀬さん

企業営業支援部SX推進グループ

1998年入社

尾瀬さん

纐纈さん

企業営業支援部SX推進グループ

1999年入社

纐纈さん

損害が発生する前にも、
できることがある。

纐纈

地震や台風などの大規模災害の際、損保ジャパンは、全国から現地に社員を派遣して復旧支援活動を行います。被災したお客さまと会話し、1日でも早く保険金をお支払いすることで、お客さまの不安を安心に変え、被災地ができるだけ早く復旧・復興できるようサポートしているのです。しかし、予め災害に備えておくことで損害自体を軽減することができれば、復旧の速度は間違いなく早くなる。そこで、保険の提供だけでなく、「リスクそのものを防ぐ・減らす」ことに挑戦する、防災・減災という領域が損保ジャパンの中で立ち上がりました。

尾瀬

損保ジャパンは、明治時代に保険会社でありながら私設消防団として人々を火災から守る活動をしてきたという原点があります。だから我々には、社会を支えるインフラ企業であるという強い自覚と、本当にお客さまのためになることを考えて提案するという姿勢が根付いているのです。自然災害というリスクに対する保険のあり方を考えたとき、発生してから保険金を支払うだけでは本質的にお客さまの立場に立って考えているとは言えないのではないか。リスクを予めケアするという視点が必須と考え、防災・減災に一層力を入れるようになりました。

損害が発生する前にも、できることがある。損害が発生する前にも、できることがある。

ニーズを捉える力と、保険の提案
との組み合わせで、強みを磨く。

纐纈

損保ジャパンが掲げる「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」というパーパスには、「誰もがリスクにおびやかされることなく、挑戦を恐れることなく、しなやかに前向きに、成長し続けられるように」という想いが込められています。災害による被害を完全に防ぐことはできませんが、少しでもリスクを防いだり減らしたりすることが、回復力・復元力(=レジリエンス)の向上に繋がります。この、レジリエンスという考え方に基づき、防災・減災の取組みを進化させていくことは、損保ジャパンのパーパスと深く結びついています。

尾瀬

防災・減災の提案は、保険の提案と組み合わせて行われるのが基本です。したがって、提案の質は、「両者をどう組み合わせるのか」によって決まります。損保ジャパンは全国に拠点を持ち、地域の自治体や企業と深い関係を築いている。だからこそ、多様なお客さまのお困りごとを解像度高く捉えることができます。ニーズを的確に捉え、そこに合わせて保険と防災・減災を最適な組み合わせで提案できるということが、損保ジャパンならではの強みです。

ニーズを捉える力と、保険の提案との組み合わせで、強みを磨く。ニーズを捉える力と、保険の提案との組み合わせで、強みを磨く。

レジリエンスを高めるリスク管理
システムを協業で開発。

纐纈

災害からできるだけ早く復旧するためには、適切な情報収集が欠かせません。客観的かつ適切な情報収集に基づき、スピーディーで的確に意思決定することが重要です。そのためのツールとして当社が提供しているのが、SORAレジリエンス。全国の拠点の災害リスク情報と、リスク予測を一覧で確認できるソフトウェアです。

尾瀬

SORAレジリエンスの核となっているのが、株式会社ウェザーニューズが提供している気象予測です。気象予測と拠点情報をマップ上で可視化していることが、SORAレジリエンスの価値を飛躍的に高めています。「頻発する自然災害に備えて、安心・安全を届けたい」というウェザーニューズの想いが重なり、お互いのスキルセットが掛け合わさったことで大きなシナジーが生まれていると思います。

纐纈

最初から完成形を目指すのではなく、試作段階からお客さまにご利用いただき、UI・UXや機能性についての意見を伺いながら開発を進めたのも大きな特徴ですね。お客さまとともに成長してきたサービスであり、現在もそのアップデートは続いています。

レジリエンスを高めるリスク管理システムを協業で開発。 1レジリエンスを高めるリスク管理システムを協業で開発。 1

レジリエンスを高めるリスク管理システムを協業で開発。 2レジリエンスを高めるリスク管理システムを協業で開発。 2

実践の場で、
SORAレジリエンスを
有効活用。

纐纈

SORAレジリエンスは小売業や製造業の大手企業さまにご活用いただいています。特に全国展開している小売業などでは多くの店舗・拠点があるため、地震時や台風発生時に被災拠点の特定や店舗の開閉判断などに課題を抱えています。しかし、SORAレジリエンスを導入したことにより、被害状況の把握、社内連携がスムーズにできたとのお声をいただいています。2024年に発生した能登半島沖地震や台風10号の際も、従来は被災拠点の特定だけで多くの時間を要していましたが、発災から第一報までの時間を大きく短縮でき、効率的なBCM活動に繋げることができました。

尾瀬

また、運送会社では、主に豪雨の発生予測にご活用いただいています。自社倉庫外に置いてある荷物を事前に中に移動させておくことで、リスクを回避することができるのです。自分たちで気象情報を見て、リスクが発生しそうであれば他店舗にも連絡して、というようにリスク管理をアナログで行われている企業さまも多いので、そういった企業さまにこそ導入いただきたいですね。リスクマネジメントを大幅に効率化できると思います。しかし、導入することがゴールではありません。活用方法を考え、防災・減災の仕組みをアップデートし続けることで、お客さまのBCP対策を支援することがSOMPOグループの役割だと考えています。

実践の場で、SORAレジリエンスを有効活用。実践の場で、SORAレジリエンスを有効活用。

お客さまの声をもとに進化。
サプライチェーン全体を守る
サービスへ。

尾瀬

SORAレジリエンスは、お客さまから数々のご意見をいただきながら進化を続けています。最近いただいたのは、ひょう災への対応要望です。ひょうは、降ったエリア一体に甚大な被害をもたらします。車など、外に置かれているものに多数の傷や凹みを残してしまうんですね。しかし、ひょう災の発生を事前に把握できれば、屋根のあるところに移動させるなどして損害を回避することができます。多種多様なリスクに対応することで、防災・減災のプラットフォームとしての安心感を高めていければと思います。

纐纈

そうですね。リスク管理を高度化していくと共に、範囲を広げていきたいと考えています。現段階では、店舗や拠点という「点」でのリスク管理が中心です。今後は、お客さまのサプライチェーン全体のリスク管理にも対応していくことで、「点」ではなく「面」でお客さまを守れるように進化していきたいです。

お客さまの声をもとに進化。サプライチェーン全体を守るサービスへ。お客さまの声をもとに進化。サプライチェーン全体を守るサービスへ。

多様なリスクに応じた提案で、
社会全体のレジリエンスを
高めていく。

尾瀬

SORAレジリエンスは、損保ジャパンにおいて、防災・減災事業のひとつのツールに過ぎません。機能や使い勝手を磨き上げていくことはもちろん大切ですが、本質的に重要なのは「保険以外の方法でお客さまに“安心・安全・健康”を届けるための提案をしていく」こと。そのために、常にお客さまの立場に立ち、何を不安に感じるか、事前にケアできるリスクはないかを考え続ける。冒頭の発言とも繋がりますが、それが損保ジャパンのあるべき姿勢だと思います。

纐纈

経済・社会を取り巻く環境の変化に伴い、企業を取り巻くリスクも刻々と変化しています。大規模自然災害リスク、気候変動に伴う経営リスク、地政学的なリスク、サイバーセキュリティ対策など、優先すべき経営課題は多岐に渡っています。損保ジャパンは、リスクマネジメントのプロ集団として、お客さまの様々なリスクに対して、商品・サービスを組み合わせてソリューションを提案していくことを目指しています。お客さまの、そして社会全体のレジリエンスを高めていける会社になるべく、挑戦を続けていきます。

多様なリスクに応じた提案で、社会全体のレジリエンスを高めていく。多様なリスクに応じた提案で、社会全体のレジリエンスを高めていく。