確率論や統計学などを駆使して、将来のリスクや不確実性を評価する数理業務の専門職「アクチュアリー」。保険料の算出や新たな保険商品の開発、会社の収支・リスク管理など、保険会社の基盤をつくる極めて重要な役割を担うスペシャリストだ。損保ジャパンでは、このアクチュアリーを育成するための専用コースを設けている。安田も同コースから入社した一人だ。
「就職活動時に業界研究を行うなかでアクチュアリーの存在を知りました。大学時代は理系を専攻し、数理を勉強していたので、自分が培ってきた数学的な素養を仕事に直接役立てることができる。しかも、それがリスクを抱えた人々や社会のために貢献できることにとても魅力を感じました」と、入社当時を振り返る。
アクチュアリーになるには、資格試験に合格し日本アクチュアリー会の正会員になる必要がある。実は、この資格試験がかなりの難関。すべての科目に合格するまでに10年以上要する人もいるほどだ。
「当社のアクチュアリー養成プログラムは、非常に手厚いサポートで試験合格をバックアップしてくれます。例えば、年に3回ほど合宿研修※があり、同じ目標をもつ仲間とお互いに切磋琢磨して勉強することができます。資格試験の重要な要素である論文も、会社が独自に作成した課題が与えられ、自身の答案を社内にいるアクチュアリー正会員の方から添削していただけます。しかも、一つの論文に対して複数のアクチュアリーが多様な視点でレクチャーしてくれる。これほど、充実したサポートは他社にはないと思います」。
同じアクチュアリーを目指す同期たちとの研鑽と励まし合い、先輩アクチュアリーのサポートもあり、晴れてアクチュアリー正会員となった安田。入社当初から、アクチュアリーへの道筋が明るく照らされていたといえる。
※コロナ禍の現在は、集合研修の代わりに、会社業務として自宅学習する形式に変更しています。